プロトタイプ基板のテスト走行

前回の記事から間が空いたが、昨年末にとりあえずの河川敷テスト走行はしていて、キャパシタチャージ電圧が250Vでレギュレートされている事、CHG2コイルからDC12Vが安定して作り出される事、レブまできちんと回ることを確認出来ていた。そして 2/11にいよいよホンモノの山で実走テストをしてきた。

なお年明けに新車が納車されたので、テストは新車で実施。YZ250は05からほぼ変わらないシーラカンスなだけあってCDIまわりの構成物は変わってないから助かる。
いざ走り出すと、低回転から高回転のつながりで何だか失火するように感じる。何度か純正と取っ替え引っ替えしてみたり、他のYZに取り付けてみたりしても症状は一緒。ならこれはプログラムのバグだろうということで、お昼にPC繋いでログを見てみる。こんな事もあろうかとUARTでPCと繋げられるようにしておいたので、こういう時に便利。

これはCPLTという232Cで受信したcsvデータをリアルタイムグラフ表示できる便利なソフト。このデータを見ると、どうも4000回転以下で回転数の検知がめちゃくちゃになっていて、その結果点火時期もめちゃくちゃな値になっていることがわかる。走りながら1500以下とそれ以上でアナログ点火とデジタル点火を切り替えるところでバグってるのかなと想像していたが、このデータから見ると多分違う。
心当たりのあるところを見てみる。このCDIはピックアップ第二波もPICに入れていて、それを検知したらしばらくやる事ないからその間にスイッチの状態を読み込んでマップ書き換えてね、というプログラムにしていた。ただ4000回転以上だとマップ書き換えにかかる時間より先に第一波の入力が来てしまうので、4000以下でのみ書き換えるようにしていたのだけど、どうもこれが怪しい。

これを消してみたら、グラフの通り不具合はバッチリ消えた。これでダイヤルを切り替えてマップをいじりつつ走ってみる。
最大進角点火時期と進角開始回転数を遅らせてみると、助走の短い坂では回転がまるで上がらず、まともに走れない。逆に点火時期を進めていくと回転上昇が早過ぎてイゴで扱いづらくなるなど、平らなところではほとんど気づかないけど、サカやイゴになるとめちゃくちゃな違いが出ることがわかった。
この特性ってフラホウェイトとかキャブでも大きく変わるところだけど、この二つのセッティングにはフラホを重くしてスロットルを閉じた時のトラクションを良くしたいけど重すぎると回転上昇が遅過ぎて乗りづらいとか、スローとメインのつながり的にはベストなセッティングなのだけどフケが早すぎるからしゃあなしで濃いめにする、なんていうジレンマがあった。これが点火時期のセッティングでも調整できるようになると、キャブやフラホで誤魔化さなくてもどうにかできる領域が増える事になる。これは面白くなりそう。
無印250に乗っている元MXIAにも押し売りさながらテストしてもらったのだけど、無印純正CDIだとドンツキする領域をマイルドにできるのが良いねというコメントをもらった。試しに250X純正CDI(23以降のBRY品番のやつ)もつけて見たけど、これはもっさりし過ぎて好きじゃないとのこと。
このCDIだと点火時期は自由自在なので、無印みたいなパンチが欲しいけどドンツキは無くしたいとか、逆に雨のシビアなキャンバーで不用意に回転上がると滑落して死、みたいな状況で極限までもっさりさせることもできる。ある程度乗れる人にとってはかなり面白いセッティングパーツになるんじゃないかなという感触を得ることができた。

というわけで残りの基板にも部品を実装してハヤコートでコーティング。全国のテスターに勝手に送り付けてフィードバックを貰うことにする。