2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

キャブレターテスト用フローベンチの改良

前回の記事で作成したフローベンチだが、実験をしてみるとスロットル開度による空気量とノズル負圧の変化が、Th1/4以下の領域で特に顕著だということが分かった。 tutc-mitsukesibu.hatenablog.com そこでスロットル開度の制御方法を、ワイヤーを接続して出…

キャブレターテスト用フローベンチの製作

目的と背景 TMXやPWKについて文献を読んでなんとなく分かったようなつもりになっていたが、実際に空気量に対するノズル負圧を計算していくと全く分からないことがたくさん出てきた。というわけでこれ以上理屈をこねくり回しても仕方がないと思い、実験装置を…

プライマリーチョーク(メインノズル)とカッタウェイの関係について

ここではキャブレターには必ず設けられるプライマリーチョークの役割と、それと対になるスロットルバルブカッタウェイの功罪について説明する。またミクニTMXがなぜ同一エンジンにおけるセッティングで、PWKよりカッタウェイが小さくても問題がないのかにつ…

プライマリータイプとエアブリードタイプの違いについて

この記事ではキャブレターに用いられる2種類の方式、プライマリータイプとエアブリードタイプについて説明する。またそれらのメリットデメリットを示し、それを補うためにパワージェットやコースティングリッチャ等の補器があること、さらにミクニTMXがなぜ…

単純気化器とエアブリードの効果について

ここでは最もシンプルな構造のキャブレターである、単純気化器をモデルに、なぜキャブレターが空燃比を一定に保てるのかについて説明する。 また本来数式を使って理論的に説明するべきことを、何の根拠もなく文章だけで定性的に説明するような書き方をしてい…

TMX38とPWK38Sの違いについて

2022以降の新型YZ125のキャブセッティングが余りに出ない件で色々調べているうちに、2021以前に採用されていたTMX38と、2022以降に採用されているPWK38Sの違いがいろいろと分かってきた。 そのため以下の内容で記事を書いていこうと思う。記事が書け次第、タ…

2st用キャブレター TMX PWKに関する文献まとめ

2022以降のYZ125のキャブセッティングが余りに出ないため、ケーヒンとミクニの2st用キャブレターに関する特許、その他参考になりそうな論文、書籍を調べたのでメモしておく。取りこぼしもあるかもしれないが、一応電子版が閲覧できる平成以降の特許は全て調…